龍城の盛夏:アニメ・フィルター「常州ブルー」広がる

盛夏の「龍城」――常州では、何もせずとも空には幻想的なアニメのフィルターがかかっている。紺碧を基調として純白が飾る、あの視覚の盛宴が、ふたたび堂々とスクリーンをかざる。果てしない碧海の如く広がる青空には、綿あめのような雲が滾っている。ここでは加工・編集するまでもない。ただ気ままにシャッターを切るだけで大作の風景となるのだ。もし癒しの色とはどんな色かと問われれば、目の前に広がるこの澄み透った「常州ブルー」こそ、欠かせない答えに違いない。青空というスクリーンに流れる雲を筆や絵具として、大自然が思う存分に次々と変幻自在の絵を描き出していく。それはときには遊弋する鯨の群れのようであり、ときには咲き乱れる花のようで、見る者に果てない思いを巡らせる。

 

公園では、洗ったように澄み渡る青空に細雲がゆったりと渦を作り、枝葉の間からは木漏れ日が降り注ぐ。運河のほとりでは、微風が頬を撫で、夏の爽やかさで両岸の溢れんばかりの緑を優しく抱擁する。そんな風景に身を置くと、あたかも絵画のなかを当てもなくぶらぶらしているかのようで、呼吸のリズムも自然と深く穏やかになる。ぐんぐんと流れる水に目をやると、船舶が梭のように行き交っている。野山に足を運ぶと、あちらこちらに村落がぽつんぽつんと見える。航路では寡黙な灯台があたりを見守っている。青空と白雲を背景にすると、生気に満ちた水上の長絵巻はさらにその雄大さを増し、龍城の生気と重厚感を完璧に溶け合わせる。

いまでは「水晶のような空」の驚きはとっくに常州の人々の日常だ。どんなに忙しく奔走する生活においても、顔を上げれば常に静かで澄み切った空がそっと私たちを見守っている。この自然からの貴重な贈り物は、ひとりひとりが大切に心を込めて守る価値あるものだ。ロマンが雲の端にまで行き渡り、「常州ブルー」が龍城の街のいちばん目を引く基調色となったとき、その心動かす龍城の空をレンズに収めてみてはいかがだろうか。