蘇州式緑豆湯(リョクトウ・スープ)、それは江南の真夏独特の冷たい労わりの一品だ。主材料はリョクトウと糯米だ。そこに薄荷水、冬瓜の砂糖漬け、果物や野菜の皮と砂糖で作った「紅緑絲」、ナツメの砂糖漬けなど、バリエーション豊富な補助材料を合わせると、食感と風味どちらも楽しめる伝統的な清涼スープの完成だ。いちばんの特徴は、その独特な調理工芸「料水分明」だ。まず、リョクトウと糯米をそれぞれ分けて水に浸して蒸し、それから冷蔵庫で保存する。賞味するときは、冷やした薄荷水を注いでよく混ぜる。するとその瞬間、爽やかな甘みと薄荷の清涼感がぶつかりあい、一口飲むたびに夏の最高の爽快感が味わえる。
蘇州の夏を象徴するグルメである緑豆湯は、優れた暑気払い効果を持つだけでなく、柔らかくもちっとした糯米のおかげで腹持ちも十分だ。具材への複雑なこだわりと一家を成す味わいによって、多くの食客から「現地に行かない限り、全国どこに行っても味わえないグルメ」と評価され、江南の夏だけの味覚の痕跡となっている。